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おなかのヘルニアセンター

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おなかのヘルニアセンター

進 誠也

進 誠也

進 誠也

  • 進 誠也
    すすむ せいや
    博士号・専門医・指導医

    副院長、おなかのヘルニアセンター長、内視鏡外科部長、手術中材部長
    医学博士
    日本外科学会認定医・専門医・指導医
    日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医
    日本内視鏡外科学会技術認定(消化器・一般外科領域:ヘルニア)
    日本内視鏡外科学会評議員
    日本ヘルニア学会評議員、広報委員
    日本LPEC研究会世話人
    九州ヘルニア研究会世話人
    日本ヘルニア内視鏡外科手術手技研究会世話人

おなかのヘルニアセンターの特徴

当院では2016年に「おなかのヘルニア(脱腸)専門外来」を開設しました。これまでに近隣の医療機関や長崎大学病院、長崎みなとメディカルセンター、長崎県内外の医療機関から多数の患者さんをご紹介いただき、最近では口コミやインターネット情報で来院される患者さんも増加しています。通常のそけい部・腹壁のヘルニアのみならず、再発や術後の慢性疼痛の患者さんを診療する機会も増え、手術数も2023年3月までに1400件を超えました。このたび、満を持して「光晴会病院 おなかのヘルニアセンター」を開設いたしました。おなかのヘルニアに関するお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

おなかのヘルニアとは

いわゆる「脱腸」のことです。あしの付け根の「そけい部」や「へそ」、以前に受けた手術の「キズあと」にふくらみや痛み、違和感があれば「おなかのヘルニア」が疑われます。

対象疾患

成人のそけい部・腹壁のヘルニア(脱腸)

腹腔鏡下手術を標準術式として多数行っています。他施設にて手術を受けた後の再発、慢性疼痛の患者さんも受け入れています。

※完全予約制です。お電話にて予約を取ってからご来院ください。

※小児の患者さんは対応しておりませんのでご了承下さい。

至適手術時期について

成人のそけい部・腹壁のヘルニア(脱腸)

「おなかのヘルニア」の最も典型的な症状は腹壁の局所的な「ふくらみ」ですが、痛みや違和感の程度は患者さんによって様々です。通常、激しい痛みがなければ、緊急の治療は必要ありません。
ただし「おなかのヘルニア」には放置すれば、少しずつですが、必ず大きくなるという性質があります。治療はメッシュシートを使って筋肉の隙間を塞ぐ手術が基本であるため、隙間が大きければ大きいほど、手術後の合併症(再発や手術に伴う痛み)が多くなる可能性があります。
おなかのヘルニアセンターでは緊急性があるかないかの判断を含め、診察・検査を行います。緊急性がないのであれば、患者さんのご要望次第で外来での定期的な経過観察も可能です。
自覚症状やかかりつけ医での診察で「おなかのヘルニア」が疑われた場合、早めの受診をご検討ください。

※ おなかのヘルニアの症状や治療については下記リンク・資料をご覧ください。

日本ヘルニア学会 鼠径(そけい)ヘルニアについて
おなかのヘルニアセンター外来

毎週月・木・金曜日9:00〜16:00

TEL:095-857-3533(要予約)

当院で行っている「おなかのヘルニア」に対する手術

腹腔鏡手術について

腹腔鏡手術とは、数カ所の小さなキズで腹部を切開し、専用の内視鏡装置や操作器具を挿入して行う手術です。従来の開腹手術と比べて、体の様々な機能に与えるダメージが少ないこと(低侵襲性)や、術後にキズが目立ちにくいこと(整容性が良い)に注目が集まり、腹部外科領域のあらゆる分野に腹腔鏡手術が導入されています。当科では2016年5月に腹腔鏡手術システムを刷新し、腹腔鏡手術に関わるスタッフの教育も随時行っています。2020年5月からはロボット腹腔鏡ホルダーを用いた手術も開始しました。

そけい部ヘルニアに対する腹腔鏡下ヘルニア手術:TAPP法

従来はそけい法といわれる方法で、そけい部に5 cm程度の皮膚切開を行い、筋肉、筋膜の隙間をヘルニア修復用のメッシュシート(網目状になった医療用のプラスチックシート)で修復する方法が主流でした。
TAPP法では、おへそのくぼみに1-1.5 cm、その左右に1 cmの皮膚切開を行い、内視鏡装置、操作器具を挿入します。
まず、お腹の中からヘルニアを観察し、ヘルニア門(ヘルニアの出入り口)の位置や大きさを確認し、周辺で十分なスペースを確保した後、メッシュシートを設置・固定します。ヘルニア修復の理論は従来のそけい法と変わりませんが、その利点はお腹の中からの観察による診断の確実性、メッシュシート設置時の視認性の良さにあります。左右両側のそけいヘルニアであっても同じキズで同時に手術できるのも大きな利点です。当院のデータでは、従来のそけい法に比べ、術後のそけい部違和感、疼痛も少なく、退院までの日数も短縮しています。95%以上の患者さんで術後二日以内の退院が可能です。
TAPP法は残念ながら、全ての患者さんに適応となるわけではありません。全身麻酔が難しい方、お腹の中に高度の癒着が予想される方などでは、従来のそけい法による手術も行っています。

手術症例数推移